恨みはどのように晴らすべきか?②

2010年 07月 09日

さて、前回の続きです。
流刑にされたチャングムはどうなったのでしょうか(ネタバレ注意!)?

 

実は彼女はそこで医学を学んで、また宮中に医女として戻って来ます。
そして自分と自分の母、そして自分の師を陥れた宿敵にも遭遇します。
時にはその宿敵を医術で殺害するチャンスも訪れます。
しかし彼女はそうしませんでした。

 

彼女のとった行動とは以下のようなものでした。


 

・相手の罪状を徹底的に暴く
・相手に心からの謝罪を要求する
・相手に自首を要求する
・自分の母と自分の師の名誉回復を求める

 

まずは相手の罪状を暴いて(証拠をつかむ)、相手に自分の意見を聞かざる終えなくさせます。
これは通常だと思いますが、次に出た行動は謝罪の要求でした。

普通ならすぐさまつかんだ証拠をおおっぴらにしてしまいたいところですが、チャングムは違いました。
なぜならチャングムは相手の不幸を見たかったわけではなかったからです。
チャングムの最終目標はどこまでも自分の母と師の名誉回復にあったのです。

 

 

また、チャングムにはどこまでも相手に対する人間としての尊厳を保とうとしたともいえます。
これを端的に表現すれば「罪を憎んで人を憎まず」と言えるでしょう。
つまり、犯した罪に対する報いは必ず受けるべきであるが、
それは相手を不幸にするためにするのではなく、
どこまでももとあった人間関係に回復するための儀式のようなものだということです。

 

謝罪の要求や自首の要求はここから来ています。

謝罪だけでなく自首も要求したのは、良心に訴えかけるだけでなく具体的な通過儀礼が必要だからです。

ただし彼女は最後の最後まで謝罪と自首を要求し続けます。
つまり最後まで相手に良心に立ち返るチャンスを与え続けたといえるでしょう。

 

 

この、「罪を憎んで人を憎まず」は高度な心理的識別だと言えます。
通常は罪と同時に罪を犯した人も消したいと思うのではないでしょうか?

 

ではなぜチャングムにはそんなことができたのでしょう。

 

おそらくそれは、本当に心からどんな人に対しても好意を抱ける人だったからだと思います。
しかし、チャングムの生まれ持った人格だけではそれはとても難しいことでした。
しかしチャングムを諭し、導いてくれる人々との出会いと一定の時間が、
チャングムの心に人を憎まない余裕を作ったと言えます。

 

「罪を憎んで人を憎まず」 


みなさんが人生でもし、大ない小なり誰かに仕返しをしてやりたいと思ったとき、
この言葉を思い出していただけたら幸いです。

 

では実際のドラマでチャングムの宿敵はどうなったのでしょうか?
それは実際にドラマご覧くださいませ。(326

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