ゆるすということ②
2010年 06月 19日
前回の記事では「ゆるし」の意義について考えていきました。
今回はその実践方法をいくつか紹介したいと思います。
①客観的に自分を見つめ、ゆるすと今後何が起きるか、ゆるさないと今後何が起きるかを想像してみる
まずは自分をいったん、加害者・被害者という当事者の立場から離して客観的に、冷静になる必要があります。そうすると今まで見えなかった見方ができるようになります。
②相手に対して言いたいことを手紙に全て書く。そしてその手紙は投函せずに破る。
自分の思いを表現することが必要です。それが怒りだろうと悲しみだろうといったんそれを手紙の上に表現しましょう。それだけで、それを実際には相手に届けなくてもだいぶ心が落ち着きます。手紙の代わりに詩を書くのもよいでしょう。
③泣きたい、怒りたい感情があれば、一度泣きたいだけ泣く、または怒りたいだけ怒る
これも②と同じですが、実際の相手を目の前にしていたい場ででもいいので一度自身の感情を出し切ることが必要です。
④エクササイズをします。ゴミ箱を想像してもらいその中に怒りや罪悪感を全て入れます。ゴミ箱がいっぱいになったらこの感情を手放すことを決意してヘリウムの入った巨大な風船を想像します。風船にゴミ箱をつないで手を離します。ゴミ箱が風船と一緒にゆっくり空に上がっていき、やがて見えなくなるのを見届けてください。
こういったエクササイズを通じてゆるしを手に入れやすくなります。
⑤集団でゆるす。集団で相手のよいところを回想する。
自分ひとりでゆるす決意ができないときは、友人同士や家族などが集まって話し合いの中でゆるすとゆるしやすくなります。また被害を受けると相手の悪いところのみに関心がいきがちですが、相手が持っていたよい点も見落としてしまわないように、回想しあうことも有効です。できればその場に相手も呼んで、一つの集団儀式のようにして行うとより効果的です。例えばみんなが輪になって座り、真ん中に相手を置いてみんなで相手のよい点について順番に言っていくといった方法です。
・・・みなさんが「ゆるし」を手に入れるのに使える方法があれば、さっそくためしてみてください。
最後になりますが、世の中に完璧な人はいません。だから裁きの過程があるにしろ無きにしろ、ゆるしは必要だと思います。そもそも裁きとは、相手をゆるすためにするのではないでしょうか?
そして、不完全な人間が作る不完全な世の中に世界平和という夢を抱くのなら、そこには必ず「ゆるし」という行為が必要になると思うのです。(326)
