マーケティングのトレンドと非営利団体

2009年 06月 14日

最近、仕事の関係でブランディングやマーケティングに関する本をよく読んでいます。

 

 

その中で、最近の企業のマーケティングのトレンドとしていくつかの内容があげられていたのですが、今回はその中から非営利団体のマーケティングにも役立ちそうな内容をピックアップして紹介したいと思います。

 

 

1、生産-販売型マーケティングから感知-反応型マーケティングへ
 従来は企業が自分たちの作りたいものを作って、それを販売するというやり方がほとんどだったが、今はまず顧客のニーズを調べ、そのニーズ(潜在的なものも含めて)を満たすという形で商品開発が進められるようになっている。

 

 

⇒これを非営利団体に当てはめてみると
自分たちのやりたいプロジェクトが何かを考える前に、まず対象となる地域・人のニーズを把握して、それを満たすプロジェクトを考えることが大切
理想としては、自分たちのやりたいプロジェクトと対象のニーズが合致するのが一番

 

 

2、顧客獲得志向から顧客維持志向へ
 従来はどの企業も新規顧客の獲得に大きなリソースを投入していたが、最近では、既存顧客の満足度やリピート率を高める方が重要視されるようになってきており、またその方が費用対効果が高いと言われている。

 

 ある調査では、以下のようなデータもあるそうです。
①新規顧客の獲得には、既存顧客を満足させ維持する場合の5倍から10倍のコストがかかる。
②平均的な企業は、年間に10%から20%の顧客を失っている。
③業種によって差はあるものの、顧客離反率を5%低下させれば、利益は25%から85%増加する。
④顧客1人当たりの利益率は、維持された顧客の生涯を通じて増加する傾向にある。
 (フレデリック・ライクヘルド『顧客ロイヤリティのマネジメント』)

 

 

⇒これを非営利団体に当てはめてみると
 新規のドナーの獲得に力を投入する前に、まず既存のドナーやボランティアスタッフの満足度と定着率を高めることが大切。一人のコアなドナーやスタッフを育てることができれば、その一人の団体に対する生涯貢献額は新規ドナーの何倍にもなるはず。

 

 

3、マーケターの独白から顧客との対話へ
 一方通行のメッセージを送りつけるより、顧客の声に耳を傾け、顧客と会話を交わすほうがより強固な関係を築くことができる

 

 

⇒これを非営利団体に当てはめてみると
 広報誌などによる一方通行の情報発信だけでなく、イベントや報告会などを企画し、直接ドナーやボランティアスタッフ、受益者と接する機会を持つことが大切

 


最近の企業では、すでに顧客志向は当たり前の概念になっており、顧客に価値をもたらさない商品や企業は、すぐに淘汰されるようになってきています。

 

 

非営利団体のミッションは対象者または対象地域の問題を解決し、価値を生み出すことにあり、すべてはそこから出発しているはずです。非営利団体も企業から学び、もっと顧客志向を追求していかなければと思います。

 

(Arthur)

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