KYが目立つ今の季節こそ、KYを考える
2009年 04月 15日
4月は、会社や学校で人の入れ替えが激しい時期。
そんな中目立ってくるのが、空気が読めない、いわゆる「KY」な人。
今回は、このがん日の中で、もっともKYな記事「れっくんとやっくんの時事放談」の時間になりました。
そんなKYな面々が送る今回のテーマは「KYが目立つ今の季節こそ、KYを考える」。
というわけで、内容はKYな内容です。
【J】 どうも~。やっくんで~す。
【L】 れっくんで~す。
【J】 今回のテーマは「KYが目立つ今の季節こそ、KYを考える」
【L】 ま、自分らの存在自体が、一番KYなんだけどね。
だってさぁ、ほかのがん日の記事とか、
日常の出来事から、ちょっと教訓めいたことを触れてみたりとか、
やっぱり真面目な記事が多いじゃん。
【J】 まぁ、第一、こんなぐだぐだ対話編を載せてるのって、
自分らだけですからねぇ。
もうちょっとは空気読んで、シンプルに真面目な記事書こうよ。
【L】 ほんとは、空気を読むとかのテーマだったら、他の人だったら、
「周りの人に対する思いやりの精神が大事だよね」とか
そんな結論にもっていくんでしょうけど、
自分ら、そんなつもりは、全くないからねぇ。
【J】 じゃあ、どんな話題にするんですか?
【L】 とにもかくにも、みんな空気空気っていうけど、
じゃ、その「空気」って何?
ってところから、話題を持ってこうかなと。
【J】 なるほど。じゃ、空気って何なんですか?
【L】 空気ってのは、
おおよそ窒素75パーセント、酸素23パーセント、
アルゴン1パーセント、水分1パーセント、
炭酸ガス0.03~0.04パーセントの
混合気体です。
【J】 話の流れからして、そっちの空気じゃないでしょ~!
お前、しょっぱなくらい空気読めよ!
勉強になったけど。
■というわけで『「空気」の研究』
【L】 そこで今回ご紹介するのが、あの山本七平さんが書いた
『「空気」の研究』という本。
【J】 ……なんか、テレフォンショッピングのノリで紹介してますね。
【L】 お買い上げの方には、今回は特別に、もう1冊お付けいたします!
【J】 別に同じ本、2冊もいらねぇよ!
で、「あの山本七平さん」って言ってるけど、
山本七平さんって、誰?
【L】 うん、この人はね、ちょっと前に、
イザヤ・ベンダサンというユダヤ人が書いた
『日本人とユダヤ人』という本を訳した人という、
触れ込みで有名になったんだけど、
実は、イザヤ・ベンダサンという人は実在の人物じゃなくて、
山本七平さんが作り出した架空の人物だった、ということで、
さらに話題を集めた人なんだよ。
【J】 ……なんか、すごい人ですね。
【L】 まぁ、自分らも、実は実在の人物じゃなくて、
誰かが作り出した架空の人物だしね。
【J】 って、それ言っちゃダメ!
【L】 第一、イザヤ・ベンダサンって名前も
「いざや、便出さん」からつけたって話しもあるくらいだしね。
よほど、山本さんもおなかの調子が悪かったようだ。
ま、これ書いてる人も、相当お腹の調子悪いけどね。
【J】 って、ここでそんな話をするんじゃねぇ! どうでもいいわ!
【L】 ま、そんなおちゃめな山本さんが書いたのが、『「空気」の研究』
ま、山本さんの言い方は、まどろっこしいんだけど、
空気ってのは、絶対的な力を持っている、ということなんだ。
日本人にとって、本当の罪は「抗空気罪」ってくらいに、
空気を読まないことは、罪なことなんだと。
山本さんは、いわゆる「戦後の人」だから、
例は、「空気」で戦争を続けた日本軍とかになるんだけどね。
【J】 なるほど。ま、確かに、いったん「空気」ができてしまうと、
それに逆らうのって、罪ですよね。
新人歓迎コンパで、みんながお酒を飲むのが当たり前な「空気」
結婚式で新郎新婦がキスするのが当たり前な「空気」
別に、法律や論理でそうするのが正しいわけじゃなくて、
ホントに「空気」だから、そうせざるを得ない。
【L】 で、山本さんは、空気に対抗する行為を「水を差す」と表現している。
【J】 けっこう、うまいこと言いますね。
【L】 山本さんっぽく言えば、戦後、日本人は空気から自由になって、
「水を差す」自由を得たにもかかわらず、
今では、かえって空気に縛られているわけだ。
【J】 なるほど。KYってのは、現在流の「抗空気罪」なんてしょうかねぇ。
【L】 そんなもんかもしれないね。
■KYについてのKYな憶測
【L】 空気を読んで生きると、場の一体感が高まる。
だから、空気を操作すると、効率よく大衆を操作できる。
そう考えると、KYという言葉を生み出したのは、
大衆を操作して、自分たちの思うとおりに動かしたいという、
闇の秘密結社の仕業なのではないかと、最近思えてきたんだ。
【J】 は、はい!? あんた、何言ってんの?
【L】 KYって言葉は、渋谷の女子高生が自然に生み出したってことだけど、
渋谷の女子高生たちが、『「空気」の研究』を
果たして読んでいたんだろうか。
そう考えると、渋谷の女子高生たちがKYという言葉を、
自然に作り出したとは考えにくい。
【J】 いや、別にそんな本読んでなくても、KYくらいは……
【L】 待て待て。その前のギャル用語が
「チョベリバ(超ベリーバッドの略)」とかの、
一般的な日本語の略式にのっとっていることを考えると、
ここで突然、西洋風に頭文字をとって略するスタイルに
変化したとは考えにくい。
【J】 はぁ。
【L】 つまり、一連の流行の背後には、
西洋の秘密結社「イルミナティ」の影が見え隠れしているのだよ!
【J】 って、どこから出てきた、イルミナティ!
【L】 奴らは、こうして日本人が、より強固に「空気」で動くようにしておい
て、
最後に、自分たちにとって有利な「空気」を作り出すんだ。
そうすれば、あとはみんな「空気」にそって動いてくれる。
【J】 そ、そうだったのか、イルミナティめ!
……って、そんなわけあるかぁ!
【L】 「KY」という言葉も、裏には「King Yamamoto」という、
山本氏を逆に嘲るような意味をこめていたのかもしれない。
【J】 いや、キング山本だったら、別にいいんじゃね?
【L】 ……なぁんて、陰謀史観をつくってみましたけど、どうでしょ?
【J】 いや、いかんでしょ。何でこのがん日で、
陰謀史観が紹介されるかなぁ。
しかも、中学生が考えたようなレベルだし。
■なんだかんだで、空気をつくるのはたいていマスコミ
【L】 ま、実際のところ、世の中の空気をつくるうえで、
たいてい、マスコミがからんでくる。
陰謀史観で言えば、マスコミを秘密結社が操ってるんだけど、
実際のところは、スポンサーがとれる話題性だよね。
【J】 よかったぁ。陰謀史観でネタが進んだら、どうしようかと思った。
【L】 マスコミとKYで連想されるものといったら、
「朝日新聞珊瑚記事捏造事件」って、知ってるかい?
【J】 さぁ? なんすかそれ?
【L】 これは、昔朝日新聞の記事で、
珊瑚に「K・Y」とイニシャルが彫ってある写真を掲載して、
ダイバーの環境に対するモラルの低さを警鐘したんだけど、
実は、そのイニシャルを彫ったのは、
記事を書いた記者本人でしたぁ、という事件なんだ。
【J】 なかなかどうして、笑えない事件ですね。
【L】 こんな風に、自作自演で世の空気をつくる手もあるけど、
一番多いのが「事実に対する解釈をねじまげる」
ってやりかたかな。
【J】 事件そのものは事実だけど、
その事実に対して、コメンテーターとかが、
自分たちの都合のいいように解釈することで、
空気を思うようにつくるやりかたですね。
【L】 で、ある程度はマスコミの仕組んだ空気を読んで、
それに従って生きててもいいとは思うんだけど、
個人的に不安なのが、裁判員制度なんだよね。
【J】 論理的なさまざまな法律よりも「抗空気罪」が、
裁判員の話し合いの中で支配権を持ったら、
それはそれで、怖いお話ですね。
【L】 そうなると、マスコミが、
被害者側に問題があったように報道すれば、
その空気で加害者の罪は軽くなる可能性があるし、
逆に、加害者側がいかに残虐非道であったかを報道すれば、
その空気で加害者が容易に死刑になることだってありうる。
【J】 空気に水を差すことって、現実に可能なんでしょうか?
【L】 それは、水を差す人の信念で変わってくるだろうね。
たとえ、周囲から孤立すると分かっていたとしても、
それでも、自分の信じる信念に従えるか、だよね。
■最後に
【L】 でも、逆を言えば、いい空気をいかに作れるが、
日本社会を変える「チェンジメーカー」には、求められるかもしれない
ね。
【J】 「いじめ、カッコ悪い」とか、そんなもんですかね?
確かに、いじめがカッコ悪いという空気ができてしまえば、
いじめは減るでしょうしね。
「いや、たとえ周囲がどうであったとしても、奴はいじめないといけな
い」
という人は、少数でしょうし。
【L】 でも、いじめの例でも分かるんだけど、
人を排他する空気は、ちょっとしたきっかけで、
簡単に作れるんだけど、
その逆は、その数千倍難しいんだよねぇ。
【J】 ま、人間、心のどこかで
「私が他の人よりも優れている拠り所」がほしい生き物ですからね。
自分より価値の低い他者がいると、その欲求は簡単に満たされる。
【L】 そんなことを考えると、空気の論理は、
空気に逸脱する存在の、排除の論理と同等だったりするんだけどね。
(J&L)
