社会起業家「ブーム」を考える
2009年 04月 14日
先月号の『週刊ダイヤモンド』と5月号の『ソトコト』で、社会起業家が特集されていました(ソトコトでは「グリーン・ソルジャー」と呼んでいます)。
ブームもしくはバブルという評価もある最近の社会起業家の取り上げられ方ですが(出てくる人がいつも一緒やん!と私の友人はツッこんでいます)、実際のところはどうなんでしょう?
私が、すごく印象に残ったところがありますので、長いですが、以下引用します。
これは、週刊ダイヤモンドでの、社会起業家フォーラム代表で多摩大学大学院教授の田坂 広志氏のコメントです。
学生に社会起業家の講義をすると、「社会の何を変えたいのか」という問題意識を持つことなく「どうすれば社会起業家になれるか」という本末転倒な質問が出たりする。
また「社会起業家になりたい」という若者の深層心理に「実社会に出たくない」という逃避や甘さを感じることもある。だが、そうした甘さを含めて、温かく見守っていきたいと思っている。
確かに、米国ではウォールストリートやIT業界で活躍していた人が社会起業家に転身するような例が多いが、それに比べ、日本の社会起業家はまだ層が浅く、スケールも小さい。事業経験のなさゆえ、戦略性で劣る面もある。
だが、日本でわれわれが目指すべきは、米国や英国にいる“スーパー・アルピニスト”のような社会起業家を育てることではなく、無数の“グラスルーツ・バックパッカー”を育てることだと思っている。
どんな偉大な登山家も、最初は小高い山に登る草の根登山家だったはずだ。エベレストには登れないが、近くの小高い山に登ろうとする人が無数にいる――。
日本がそういう国になれば、それは素晴しいことだ。
「スーパー・アルピニストではなく、無数のグラスルーツ・バックパッカーを」という言葉に久しぶり(?)に感銘を受けました。
メディアによって社会起業家が「ヒーロー」に仕立て上げられ、その「サクセス・ストーリー」が、一種のカタルシスとして消費されている傾向のある中、たとえ地味であったといても、一人でも多くのグラスルーツ・バックパッカーを育てていくことの大切さを再認識させられました。
(Aki)
