二重国籍

2009年 03月 18日

3月も半ばになりました。そろそろ暖かくなってほしいですね。そんな中、今回は「やっくんとれっくんの時事放談」の時間になりました。
今回のテーマは「二重国籍」。何気に書いてますが、実は、相当重いテーマです。

 

J】 どうも~。やっくんで~す。

 

L】 れっくんで~す。

 

J】 しかし、2009年も始まったと思ったら、もう3月ですよ。

 

L】 そうそう、時の経つのは早いもんだねぇ

    「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」だね。

    松雄芭蕉じゃないけど、最近時間の早さを感じるよ。

 

J】 で、あっという間に3月ですけど、

    3月といえば、なんか心がうきうきする時期ですよねぇ。まだ寒いですけど。

 

L】 うん。心がうきうきするからなのかどうかはわからないけど、

    この時期、これ書いてる人の身の回りで、出産ラッシュが続いてるんだよね。

 

J】 ほぅ。それはめでたいですね。

 

L】 ま、確かにめでたいんだけどね。

    でも、当事者は大変よ?

    なんてったって、赤ちゃん、なかなか寝てくれないもん。

    なんか「新生児は118時間くらい寝てます」ってお医者さん言ってたけど、

    「118時間くらい起きてます」の間違いじゃね? 

    とお医者さん方に問いたい。問い詰めたい。

    小一時間問い詰めたい。

 

J】 ……まぁまぁ、落ち着いてください。

 

L】 で、最近は、国際カップルも結構増えてるんだそうだよ。

    これ書いてる人の周りでも、日タイとか

    いろんなカップルがいたりするんだよね。

 

J】 ふぅん。じゃあ、そうした国際カップルの子供って、

    どちらの国籍になるんですかね?

 

L】 そこで問題になるのが、今回のテーマになる「二重国籍」

    今回は、この「二重国籍」について、学んでみようか。

 

J】 おおっ! 今回はれっくん、いつになく真面目だ!

 

■子どもが国籍をゲットできる基準

 

L】 まず、子どもの国籍についての考え方なんだけど、国際的には

    「血統主義」と「生地主義」の2つに分かれる。

 

J】 言葉の響きからして、

    「血統主義」は、お父さんかお母さんの国籍がゲットできる。

    「生地主義」は、お父さんお母さんの国籍にかかわらず、

    生まれた場所の国籍をゲットできる、というニュアンスですかね。

 

L】 そう、その通り。

    生地主義の代表は、やっぱりアメリカ。

    血統主義は、さらに細かく見て、

    お父さんお母さん両方の国籍をゲットできる「父母両系血統主義」

    お父さんの国籍しかゲットできない「父系優先血統主義」がある。

    現在では、父系優先はアラブ諸国に多い。

    ちなみに日本は、1985年までは父系優先だったけど、

    それ以降は、父母両系になった。

 

J】 じゃ、お父さんが日本人で、お母さんがタイ人の場合、

    子どもは日本、タイ、両方の国籍がゲットできるわけですね。

 

L】 そういうこと。

 

■日本は、厳密にいうと二重国籍を認めていない


J】 先ほど、両方の国籍をゲットしようと思えばできるとありましたけど、

    それを両方ともゲットすることはできるんですか?

 

L】 その、両方ともゲットした状態が、いわゆる「二重国籍」になる。

 

J】 じゃあ、今日本で、ずっと国籍上「日本人かつタイ人」であることは

    できるんですか?

 

L】 できないんだな、これが。

    日本の場合、二重国籍をもつ20歳未満の子どもは、

    22歳までに、どちらの国籍になるかを、

    自分で選択しないといけないんだ。

 

J】 ふぅん。でも、本人にとっては、難しい決断になる場合も、

    やっぱりありますよねぇ。

    優柔不断な人は、かなり葛藤するかも。

 

L】 まぁ、生まれたときに決めろ、というよりは、ましではあるけどね。

    有名な『子連れ狼』の最初のシーンで、

    まだ小さい大五郎に対し、一刀が鞠と刀を取り出して、

    ------------------------------------------------------------

   「刀を取ったら私と同じ冥府魔道に生きる刺客、

    そして鞠を取ったら母と同じ黄泉に送ってやろう、

    さあ!選べ!選ぶんだ大五郎!

    この父の言ってることがわからぬかも知れぬが、

    その選択は拝一族の血が決めてくれるであろう!」(要約)

        ------------------------------------------------------------

    というのがあるけど、そんな無茶振りを、

    全員の子どもに要求してもねぇ。

 

J】 ……た、確かにそうですね…

    親に決めてもらうといっても、双方できれば

    自分の国の国籍を取らせたいでしょうしね。

 

■二重国籍は、いいのか悪いのか?

 

L】 で、この二重国籍については、2008年の11月くらいに、

    「国籍法改正法案」というものが通過したんだけど、

    この法案の中身について、二重国籍についての意見含め、

    ネット上ではすごく賛否両論になったんだよね。

 

J】 そもそも、現行の状態から二重国籍になったとして、

    なにがメリットで、なにがデメリットなんですか?

 

L】 まず、デメリットから話そうかね。

    ネット上では、個人的な感覚では8割以上が、

    一連の法改正反対派だったからね。

    デメリットの第一といわれてるのは、犯罪の増加だ。

    かなり乱暴に言ってしまえば、

    素性のわからない外国人に日本国籍を与えたら、

    その国籍を利用して、必ず犯罪を起こす。

    結果、日本は犯罪大国になる、という論理だ。

 

J】 ……って、どうなんですかね? この論理。

 

L】 さぁ? そうかもしれないし、そうでないかもしれない。

    少なくとも、まったく増えない、とは言い切れないだろうね。

 

J】 デメリットの2点目は?

 

L】 管理の難しさ、だよ。

    所属する二つ国の利害が対立する場合、

    二重国籍者がどちらの立場をとるかという、国家への忠誠の問題とかね。

    極端な話、両方の国が戦争したら、どうなる?

    

J】 けっこう、デメリットもありますね。

    じゃ、二重国籍は、いけないことなんですか?

 

L】 まぁまぁ、メリットも見てみようよ。

    メリットは、なんと言っても、人材の確保だ。

    日本以外の国籍が捨てられず、もう一方の国に移ったとか、

    そんな事例を、防げるわけですよ。

 

J】 少なくとも、国際結婚で産まれた子どもにとっては、

    そのあたりで苦労しなくてすみますよね。

 

L】 まぁ、このへんの論理は、事が

    「日本人としてのアイデンティティ」にかかわる

    面倒な問題なだけに、

    ネット上では、かなりその辺の不安に踊らされた意見が、

    ほぼ多数を占めてたよね。

    ま、過ぎてみれば、所詮お祭りだったわけですよ。

 

J】 最近の世間は、こうしたお祭りでみこしを

    持ち上げるだけ持ち上げておいて、

    あきてしまうと、みこしを放りなげますからね。

    本当は、ここではみこし役ともいえる、

    現に二重国籍問題で悩んでいる当事者の意見が、

    もっと前面に出てこないといけないんでしょうけどね。

    反対派にとっては、こうした人たちの意見は、

    あまり重要ではなかったようですね。

 

L】 ま、現実のニーズではなく、単なる思想やイデオロギーが先行すると、

    結構、面倒なことになるといういい例だよ。

    もし、ネットの盛り上がり、というかお祭りにのってたら、

    たぶん、もっと国際カップルや外国人にとって、

    住みにくい状況になってたかもしれないね。
 


■最後に

 

L】 で、日本でほかの国籍を取ろうと思ったら、

    そんな事情もあってか、ほんとめんどくさい。

    求められる書類の多さはともかくとして、

    極めつけは「当事者(子どもの場合は親)が、

    東京か大阪に出頭せよ」だからね。

    せめて、地方大都市でも

    その辺ができるようにしてくれてもねぇ。

 

J】 ま、地方大都市どころか、二重国籍反対者が多数(?)の世の中では、

    「じゃ、そもそも子ども作るんじゃねぇよ」とか言われそうですしね。

    その辺は、甘んじないといけないですかね。    

 

L】 世の中、マイノリティが意見を通そうと思ったら、

    何かしらの「血の代価」がないと、意見は通らないからねぇ。

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