閃光 ―避けがたい事故 生かされてる命―

2009年 02月 04日

人とバイクが、突然閃光のように背後から飛んで現れる光景を想像してほしい。

 

 

何気ない日常の昼下がりの市場。
オフィスに置くテーブルを探しに、私は市場に出かけた。
  

 

私は目ぼしいテーブルを見つけると、いつもどおり、欲しいテーブルより一ランク下のテーブルに
考え付く限り最低の値段をつけ、店番に交渉。
いまだに慣れないカンボジア語と英語を使った交渉を始めた。

 

 

「そんな安値じゃ売れないわ」としかめっ面をされた直後、
店番の女の子は私の背後の何かを見て、突然顔色を変えて悲鳴をあげた。
それからコンマ0.2秒。

 

 

バイクと運転手の男は、見事な角度で宙を舞いながら、背後から現れた。
まるで映画やギャグマンガのような角度だ。

 

 

バイクは私の右ひじをわずかにかすり、そのまま目の前の店の壁にバカンッと激突。
悲鳴からわずか1秒ですべてが起きた。

 

 

レンガは割れ、中のパイプからは水が溢れ出し、
バイクのタイヤはブルブルとまわり、やがて止まった。
巻き添えを食らった荷物運びの男と運転手は、それぞれ激突した手足を抑えながら
「痛ぇよ母ちゃん」と言わんばかりにうずくまって呻いている。

 

 

思わず日本語で「大丈夫か!おい!」と言いながら二人に寄った。
さすがに、足の骨がむき出しになっていたり、

ありえない角度に曲がったりしてるところはなく、
ちょっと血が出てる程度だったので軽傷で済んだようだ。

 

 

しかし、振り返ってみるとあの事故、本当に危なかった。
 

 

あのダイビング男が一歩ハンドルを切り間違えていたら、

脊髄に直撃を受けたのは私だったはず。
あんなの、どう気をつけようがヘルメットを常日頃から被ろうが、
武道の達人にでもならない限り防げる事故でもなく、避けられるものでもない。
 

 

今、カンボジアは世界でも劣悪の交通事故数であり、
身近でもスタッフをはじめ、様々な人が事故にあっている。
先週は、スタッフの甥が交通事故死したばかりだ。
 

 

人間、本当にいつ死ぬか判らんというが、私たちも予想もつかない。
いつ、クレージーな殺人犯に出くわさないとも限らないし、

地震なども予想が出来ない。

 

 

いつ何が起きてもいいような覚悟と、

いい意味での開き直りも必要なのかもしれない。

 

 

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