ゲリラとテロリズム

2008年 09月 02日

さて、皆さまお待ちかね

「やっくんとれっくんの時事放談」の時間がやってきました。

暑い8月も、とうとう終わりましたね。皆さま、いかがお過ごしでしょうか? 

この8月は、海外でもオリンピックやら、グルジア紛争やら、

アフガニスタンでのNGO職員殺害やら、さまざまなことがありました。

今回は、「ゲリラとテロリズム」と題して、比較的まじめに放談します!

 

 

J】 どうも~。やっくんで~す。

 

L】 れっくんで~す。

 

J】 いやぁ。終わりましたね。北京オリンピック。

 

L】 うん。とっくにね。

 

J】 い、いや「とっくに」って、
 
    まだ2週間も経っていないじゃないですか。

    もう少し、あの時の感動に浸ってもいいじゃないですか。

    日本選手のみなさん、感動をありがとう!   

 

L】 いやいやいや、お前空気読めって。

    もう、そんな能天気にオリンピックのこと語ってる場合じゃないでしょうが。

    これだから、君はKYって言われるんだよ。

 

J】 ……あんたに、KYって言われたくねぇ。

    だいたい、KYって、何の略か、知ってるんですか?

 

L】 「海原雄山(Kaibara Yuzan)」の略じゃなかったっけ?

 

J】 んなわけあるかぁ! イニシャルならY・Kだろうがよぉ!

    まぁ、確かにあの人は、かなりKY(空気読めない)なところはありますけどね。
    第一、食事の場で「こんな不味いものを喰わせるとは!」なんて、

    普通の神経してたら、言わないですからね。

 

L】 いや、今はそんなことを言ってる場合じゃないわけですよ。

    君、その辺のところ、分かってるかな。

    世界情勢を見ても、グルジアの内戦とか、

    アフガンで活躍するNGO「ペシャワールの会」の

      伊藤さんが殺害された事件とか、

    もう、オリンピックの余韻に浸ってる場合じゃないわけですよ。

 

J】 海原さんのネタふってきたのは、れっくんだと思いますけど……

    確かに、自分が軽率でした。申し訳ございません。

 

L】 こうした国際社会をみると、

     日本人なら眉をひそめる、「力こそが正義である」という論理が、

    国際社会では真理なのだと、思わされるよね。

 

J】 弱小国家、組織が力を使って正義を行使する場合、

    どうしてもゲリラ、テロリズムになりますよね。

    こうしたゲリラ、テロリズムを通して、

    自分たちの正義を実現することって、できるもんなんでしょうかね?

 

L】 歴史の中では、ゲリラ、テロリズムによって、

    自分たちの正義を実現した事例は、ないわけではない。

    だけど、それにはいくつかの法則がある。


   ①ゲリラの強みは「少数ゆえの機動力」である。

   ②ゲリラを支援する同盟国、団体が必ず必要である

   ③ゲリラの最後の拠点「聖域」が確保されていると、作戦が行いやすい

   ④最後は、ゲリラも力を蓄えて、それなりの正規軍を持たないと、

    最終的な勝利はできない

 

    特に、ゲリラにとって重要なのは、②の支援団体。

    なので、本来であれば、ゲリラは潜伏拠点の周辺住民に尊敬されてないと、

    作戦は成功しない。

 

【J】 周辺住民を味方につけておくと、

    ゲリラは、効果的に「隠れること」ができますよね。

    ゲリラ戦術は、結局「ヒット・アンド・ラン」ですからね。

 

L】 まぁ、ゲリラ戦術におけるヒット・アンド・ランの重要性については、

    鳥居みゆきさんも、日ごろから力説してるからね。

 

J】 そうか。あれには、そんな意味があったのか……

 

L】 で、ゲリラがうまく周辺住民を味方につけられたら、

    そのゲリラを掃討する作戦は、慎重を期さないといけない。

    よく、ゲリラ戦術に対して、

    「Search and Destory(索敵撃滅、見敵必殺)」

    戦術を採用しようとする意見があるけど、

    それは、賢い戦略ではない。

 

J】 ゲリラと周辺住民を区別することは、見た目では決してできない。

    ゲリラは、軍服とか着てないですからね。

    そんな中で、間違って一般住民を殺してしまったら、

    格好のプロパガンダにされてしまう。

 

L】 その辺を間違えると、国際世論を敵に回してしまう。

    ゲリラ戦術の真髄の一つは、

    いかに同情層(シンパシー)を確保できるかなわけだ。

 

J】 でも、ゲリラを支援する国があって、

    ゲリラの相手も別の支援国があると、

    それは、かなり悲惨なことになりますよね。

    最終的には、国が二分するばかりか、

    強大国の傀儡政権になってたりしますもんね。

 

L】 国内戦ってのは、いつもそうした危険をはらんでいる。

    日本でも、幕末には幕府側をフランスが支援し、

    薩長側をイギリスが支援しようとしたけど、

    うまく過剰な介入をさけてきたよね。

    その辺は、幕末の人たちはみんな偉かったと思うね。

 

J】 今回のグルジア紛争も、結局その流れに従ってますね。

    人の歴史は、なぜにかくも繰り返すかなぁ。

 

間違いだらけの現代テロリズム戦略

 

L】 こうして、歴史からゲリラ戦略のあり方を見ると、

    どう考えても、タリバンとかのテロリズム戦略は、

    うまくいくとは思えないんだけどねぇ。

 

J】 完全に周辺住民を敵に回してますもんね。

 

L】 どうも、タリバンとか見てると、

    「恐怖と混乱の中で、自分たちの正義を実現する」って

    スタンスをとってるようにみえるよね。

 

J】 なんか、よくマンガやアニメとかで、悪の組織がやってそうな戦術ですが、

    これってどうなんですかね?

 

L】 よく勘違いされやすいのは、

    恐怖や混乱を起こして(無差別爆破とか)、

    その「混乱に乗じて」、自分たちの正義を実現しようとする

    (自分たちが政権を奪取するなど)

    ……これって、違うからね?

 

J】 各地で無差別テロが起きて、

    国民たちが逃げ惑っている中で、

    「自分たちがこの国を乗っ取ったぞ!」なんて叫んでも、

    誰も話を聞いてないですしね。

    政権を奪取するなら、国民にマニフェストを示して、

    選挙で多数をとるとかしないといけないですよねぇ。

 

L】 まぁ、目的そのものが「混乱を起こすこと」なら、

    それはそれでいいけど。それって、ただの愉快犯だよね。

    


J】 『20世紀少年』とかでやってたように、

    混乱を起こす団体と、それを鎮圧する団体が、

    実は同じでしたぁ、なんて手なら、いけるかもしれないけど、

    歴史上にそんな事例は、あまり聞かないなぁ。

    だいたい、混乱を起こす団体を鎮圧できるほどの軍事力って、

    ふつうは、正規軍しか持ってないからね。

 

最後に

 

J】 それにしても、ペシャワールの会の伊藤さんの件、

    非常に残念ですよね。

 

L】 歴史を俯瞰すると、地道ながらも、真に問題を解決しようとしてる人に限って、
    あせって暴力で問題を解決しようとする人に殺されるパターンって、

    圧倒的に多い。

 

J】 「そんなちまちましたことをやってたって、どうなるってんだ!」

    っていう思いでしょうかね。

    そうなのかもしれないけど、でもそこからやるしか、ないんですけどね。

 

L】 私たちは、そんな中でも絶望することなく、

    「嘆かず、呪いもせず」のスタンスで、

    一歩ずついくしかないのかも、しれないよね。

 

  (J&L

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