環境問題と先進国のエゴ

2008年 06月 03日

先日、TICADをテーマにしたシンポジウムに参加してきましたが、そこで一つ印象に残った話がありましたので、今回はこの問題を取り上げたいと思います。

 

 

今回のTICADⅣではアフリカ向けのODA5年間で倍増させるなど、様々な取り組みを盛り込んだ「横浜宣言」が採択されました。

 

 

しかし日本側は当初、この宣言に温室効果ガスの削減目標として「2050年までに50%削減」という文言を盛り込もうとしていたのですが、参加国の猛反発を受け見送りとなってしまいました。

 

 

いったいこの提案は、なぜ反発されてしまったのでしょうか?

 

 

アフリカ諸国の主張はこうです。

 

 

「先進国は今まで環境を好きなように犠牲にしてきたから、発展できたのではないか。もし、これから発展していこうとする我々に環境に配慮せよというのであれば、先進国は今まで破壊してきた分の償いをするべきである」

 

 

これに対して、私たちは強く反論することができるでしょうか?

 

 

また今回のTICADの本会合で、ウガンダのムセベニ大統領はこう言って会場をにらみつけたそうです。

 

 

「ここに座っている方々はドナーと呼ばれているが、誰が誰を助けているのだろう。ウガンダで1キロ=1ドルのコーヒーが、英国で加工され、14ドル相当で売られている。金やその他の鉱物も同じだ」

 

 

そうです。私たちの現在の発展は、多くの犠牲の上に成り立っているのです。
私たちが発展を謳歌するその陰で犠牲となり苦しんできたのが、途上国であり、そこで暮らす人々なのです。

 

 

このことを忘れて、私たちのやり方や考え方を“進んだやり方・考え方”として途上国に押し付けようとすることは、まさしく先進国のエゴでしかないのではないでしょうか?

 

 

TICADに参加したアフリカの首脳たちはこぞって、今後の日本との関係を「支援する側とされる側」との関係ではなく、「対等なビジネスパートナー」としての関係を望んでいました。

 

 

もちろんODAの倍増計画自体は評価されるべきものですが、資源獲得や常任理事国入りのための“票稼ぎ”としての支援ではなく、対等な国同士のパートナーシップ、同じ地球上で暮らす仲間同士の関係として、アフリカ諸国との関係を見つめ直すことがまず必要なのではないでしょうか?

 

Arthur

 

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