学べること

2008年 03月 27日

 学べることのありがたさは、学べない悔しさを知らないと感じるのがむずかしい。いつも勉強が嫌でたまらない君たちに、一つ聞いてほしい話がある。

 

 今のトルコのあたりに、昔トロヤという町があった。しかし、19世紀も終わりになるまで誰も信じなかった。なぜなら、有名なホメロスの叙事詩『イリアス』『オデュッセイア』に書かれたおとぎばなしだと、信じ込まれていたからだ。それをみごと打ちこわし、トロヤとトロヤ戦争があったこと実証したのが、ハインリヒ=シュリーマンである。

 

 

 彼は、子どものころから貧しさで働かなければならず、勉強もろくにできない環境だった。しかし、『イリアス』で読んだトロヤを見つけたいという思いで一心に勉学に打ち込んだ。まず英語の勉強のため、『アイバンホー』など2冊の英書を丸暗記し、週に一度は作文を書いて先生に見せ(稼いだ中からわずかのお金で家庭教師を雇った)、添削してもらったものをまた丸暗記。

 

 そして時間があれば、キリスト教会で牧師の言葉を耳で聞いて口真似し、1年間で英語は完璧にしてしまった。その後も同様に学び続け、最終的に最難関といわれるアラビア語もすらすらできるようになり、五ヶ国語以上に精通。商人として大成した後、私財を投げ打ち、50歳を過ぎてからトロヤの発掘に成功した。

 


 
 これは、今春生徒に出した課題のなかのコラムの一部である。
 多感な高校生の心に響くことを願って、いろいろ書いてやっている。(G.T.S

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