感情のフィルター

2008年 02月 02日

某東南アジア国のビジネス紙で、

企業で活躍しているトップマネージャーにインタビューをしているコーナーがあった。

「この仕事をする上で最も意識している事はなんですか?」という質問に対し、

「それは、彼らが“人”である事を忘れないこと」と、の事だった。

 

ある程度、規模の大きな事業になると

人の一人ひとりの意思なんて関係なく、 組織の大きな流れに沿っていく。

いや、そうならざるを得ない。

しかし、組織のシステムが確立されていようと、“組織”は“人”によって構成されている。

どんな優れたマネジメントスキルがあっても、

人の気持ちや心の読めない人間に従いたい人は、まずいない。

誰だって認められたいし、人から誉められたい。

認められると嬉しいし、叱られると苦しい。

嬉しさ、喜び、誇り、充実感、信頼感、さみしさ、妬ましさ、

100人居れば、100通りの心のあり方が存在する。

人は私たちが思っているよりもずっと複雑である。

 

 

私たちがそんな複雑な社会において生きる為に、“フィルタ”は必要だ。

それは外から入ってくるものを振り分けるだけではなく、

口からでる言葉にフィルタをかけて、繊細な人間の心を守る大事な役割を果たす。

 

仕事をする上で、頭にくることばかりが立て続けに起きた時、

期待とは裏腹の事態が発生した時、人はいとも簡単に腹を立てる。

理由はそんなに要らない。

そういう時こそ、自分の口や心にフィルタをかけよう。

自分がこれから発しようとしている言葉は、

果たして相手にとってどれだけ効果的なのか、有効的か、プラスになるか。

一時停止して深呼吸してみる。

 

 

 

特に激しい議論になりそうな時は、 一度間を置き、

自分が言いたい事を紙に書いてみたり、

メールの場合は送らず置いてみたりして、

ちょっと間を置いて読み返してみよう。

 

後から見返すメモには、有効と思われる正当な論理と、

自分の昂ぶった感情が入り混じった文書があるはず。

それを、フィルタリングしよう。

毒のある言葉はフィルタにかけて相手に送らないようにする。  

 

「怒らねば万事うまくいく」とはよく言ったもので、

自分の感情をコントロールし“不純物”を取り除けば、大体のコミュニケーションはうまくいく。

口から言葉を出す前に、一時停止して、まずはフィルタリング。

その言葉は本当に相手の為か、それとも自分をぶちまけるだけなのか?

石油もきちんと精製してフィルタリングしないと使えないように、

思いや言葉もきちんと自分の中で精製する必要がある。

フィルタリングされた言葉は、

批判は提案になり、叱責は指導となり、

誤解は質問になり、わだかまりは親しみになる。

ウィルスを駆除するフィルタよりも、

まずは自分の心にフィルタを設置するように心がけたいものである。

 

(Chiro)

コメント一覧


新規コメント (名前と本文は必ず入力してください。)

※コメントは承認後に公開されます。