社会起業家とボランティアの違い
2007年 11月 17日
「あなたどうやったら生きていけるの」
「朝飯食えたら一日生きていけるんやけど・・・」
「ただではあげられないな。一緒に街のごみ拾いをしよう」
ホームレス支援をしているNPO法人「ワンファミリー仙台」の立岡さんは、公園で暮らすホームレスとこんな会話から始め、ごみ拾いに参加したら現金200円とおにぎり三個、味噌汁一杯の報酬と決めました。
携帯電話を持たないホームレスの社会では口コミがものをいいます。最初におにぎりを得た仲間からこの支援活動は少しずつ広がりました。
立岡さんは言います。
「生きていくためには働かなければならない。ごみ拾いはホームレスを自立へと導くための気づきの道具なんです。」
「全部自腹で」と決めて始めた支援に行政も追いつきます。ホームレスの清掃活動に仙台市は一日一人当たり1,000円を助成するようになりました。現在活動は5年を重ね、今では市内で2箇所の無料・低額宿泊所を運営し、ここに入居するホームレスの人々が作るコメや野菜を自前の直売所で販売しています。
「気づきの次に必要なのは失った自信を取り戻すこと。自分たちで責任を持って作った野菜だったら、お客さんに『間違いなく美味しいですよ』と胸を張って言えます。」
予想外の反響もあり「うちの町内にも直売所を出して欲しい」と交渉に来る人もいる。「うつむいて生きてきた」ホームレスの人たちと地域社会の接点が生まれたのです。
だが高齢で運転免許も失効した人々が働き口を見つけるのは容易ではない。そこで一計を案じ、なんと市内の公園のキャンプ場の指定管理者にワンファミリーも手を挙げることに。
この申請は書類審査で落ちることになりますが、なんとホームレスの人たちに公園の管理をさせようとするなんてホントすごいと思いました。ホームレスをビジネスパートナーとして創刊した「ビッグイシュー」もすごいですが、この立岡さんは彼らが失ったものを一つ一つ取り戻すことが出来るようにサポートしています。彼こそが真の社会起業家ですね。
普通のボランティアの活動なら、おにぎりあげたり、炊き出しの支援までで、彼らの自立はもちろん、彼らをパートナーにしようとは考えないでしょう。この視点の違いが社会起業家とボランティアの違いではないでしょうか。
※先日地元の新聞に載っていた記事を紹介させていただきました。
(KAGE)
